この記事でわかること

  • 従業員の健康への投資が生産性アップに繋がる
  • 「健康経営を行っている」求職者の応募率を向上
  • 従業員の健康に対する意識向上が重要

健康経営と医院の利益について

健康経営とは

健康経営は、経済産業省が「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」と定義している取り組みの一つです。期待されることとして、「企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行い、従業員の活力や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績や株価の向上につながること」が挙げられています。

健康経営に取り組んだ法人の見える化や社会的な評価を設定するべく、「健康経営優良法人認定制度」を創設し、健康経営における一定の基準をクリアした法人へ「ホワイト500」や「ブライト500」を授与しています。

健康経営は医院の利益に繋がる

ある大学の研究で「従業員の健康増進への投資は、業績へ3倍の効果として跳ね返ってくる」と証明しました。実際、ある医療機関にて、健康経営を推進した結果、下記効果がもたらされました。

業績の向上

従業員が心身ともに健康な状態で仕事に取り組むことができ、パフォーマンスが高まったことで患者満足度が向上し、増患に繋がりました。健康日本21フォーラムが発表した「疾患・症状が仕事の生産性などに与える影響に関する調査」によると、健康な状態での業務遂行能力を100とした場合、メンタルに不調があると約半分、肉体に不調があると約7割に低下したという結果も出ています。

リスクマネジメント

従業員が傷病により急遽休暇取得となれば、すぐに代替人員を差配せねばならず、医院にとって金銭的・工数的に負担が増大します。また、傷病の治療によって医療保険を使うことで医院の負担がさらに増します。不健康な従業員によってサービスレベルが低下することで顧客満足度が下がり業績に悪影響を及ぼす・・・といったことも、健康経営によってリスクは確実に低減します。

従業員満足度と採用力の向上

従業員の健康を守る、すなわち「従業員を大事にする」ことは法人としての採用ブランディングにつながります。従業員が心身ともに健康に働くことができれば、一人ひとりが生き生きしている職場となり、その職場を見た求職者の印象は向上、応募動機に繋がります。結果、採用力が高まり、求人における金銭的・人的コストが削減されることになります。

従業員の意識向上が重要

健康経営を実現するために、従業員の意識向上は必要不可欠です。しかし、「休みの取得を」「残業はしないように」といった表面的な発信のみでは、従業員の意識は変わりません。

従業員の意識向上のための3つのポイントを押さえていただき、ぜひ健康経営を実践してください。

(1)経営者自身が健康意識を高め、実践する

経営者自身が長時間労働などワーカホリックであると従業員はついてきません。まずは経営者自身の働き方を見直し、従業員の模範となることが大切です。

(2)従業員が「健康」に興味を持てる環境づくり

健康であるうちは、あまり健康のことを意識することがありません。日常的に健康であることに感謝できる、健康を維持していくことを意識できるような仕掛けが必要です。例えば、定期的にイベントを開催する、健康経営に対して話し合うような機会提供などオススメです。

(3)健康経営を適切に評価する

健康経営が実践されることで少なからず業績や就業環境に変化が生じます。そこで適切に評価基準に組み入れることで従業員は達成感を得て、より一層、心身ともに充実し、更なる事業発展へと繋がっていきます。健康意識を高めながら仕事に向き合っている従業員は評価し、そうではない場合には改善を促すなど、適切に評価することが大切です。